遠出をして迷ってからは、同窓会などは奥様に同行して貰い、外出を楽しんでいます。
70才の今は「会社人生で全力投球したので悔いはない」と仰います。
Bさんは「デイサービスに行かないと妻に嫌われる」と話されますが、外出時に奥様を上手にエスコートするダンディーぶりは、受診後10年たって80才を迎えても変わりません。
お二人に共通することは、ごく軽度のうちに診断を受け、医師から説明を受け、ご自分の認知症をしっかり受容していることです。
認知症について理解し、出来ないことは周りに頼りながらも出来ることは積極的に行動していることです。
Bさんは「僕は“アルツー”だけれど、そそっかしい君は“アルワン”だね」と奥様に冗談を言われます。
そんな冗談が出るまで、ご夫婦共にどれだけ涙を流し、眠れない夜を過ごしたことでしょう。
認知症に究極の予防法や治療法は今のところありません。
軽度でも何れは重度に進行します。
怖くても早期受診と結果の受容に自分のこととして向き合っていきたいです。
家族や介護職、医療職など、介護という駕籠を担ぐ人に上手に担いで貰うために。