採用難と、離職率が高い介護業界の今後の見通しはどうでしょうか。介護業界は近い将来、「高齢者人口の増加」と「少子化」という問題に直面するといわれています。2015年には「ベビーブーム世代(団塊世代)」が前期高齢者(65~74 歳)に到達し、2025年には高齢者人口が約3,500万人に達する見込みです。それにともない、認知症高齢者数は約320 万人になるという推計も出ています。
少子化問題は政府もいろいろな対策を行っていますが、2025年問題が目前に迫っている今、介護現場の人材が足りなくなるのは必至です。厚生労働省発表の社会保障審議会介護給付費分科会資料「介護人材確保対策(参考資料)」によると、2025年度の介護人材は 215 万人の見込みなのに対して、必要となる介護人材が253万人で、約38万人不足するとされています。介護施設の運営者は、人材不足の打開策を今から考えておく必要があります。
介護職の求人に応募しない理由、介護職を離職する理由のどちらにも、似たような問題が挙げられます。この問題を解決することが、人手不足を解消できる糸口になるはずです。