「クレームから学ぶサービスの質」 Posted on 2013年8月19日2023年11月15日 by kaida HOME >コラム>本松 洋一 氏 介護コラム 本松 洋一 氏 デイサービスららら 施設長 クレームはサービスの質のバロメーターです。出て当たり前。もし出ないなら、誰かが我慢しているか、誰かが、隠しているぐらい考えた方がよいでしょう。私はクレームが出て眉をひそめる前に嬉しがるタイプです。これも製造業で教えられた事ですが、クレーム一つ一つに真摯に対応し、それらを分析し、その原因を探り、改善することは事業所の質の向上に繋がります。(製造業で不良品が出ないことはあり得ないのです。だから原因を探って減らす努力をするのです。)クレームを未然に防ぐための考察はもちろん大切ですが、重要なのは、一度出たクレームを再発させないことです。クレーム処理は火事と一緒で、初期動作が最も重要です。迅速に行動に移さないと傷口は開く一方です。まずはお客様の元に向かい傾聴することが第一。その為の管理者だと思ってます。 1つのクレームが発生した場合、それがどこに起因するものかをまず調査します。①ケアプランに問題がある場合・・・・ 仕事量に対する時間数に無理はなかったか?逆に多く取りすぎて無駄がなかったか?訪問回数は的確だったか?利用者の求めるサービス内容であったか?利用者のADLに見当違いはなかったか?事前訪問時に見落とした事柄はなかったか?②スタッフに問題がある場合・・・・ サービス内容に対する介護者のスキルは十分だったか?利用者の希望する人材だったか?社内教育は十分だったか?連絡引継ぎは正確だったか?体調に問題はなかったか?③利用者に問題がある場合・・・・ 事前訪問時と話が食い違っていないか?決められた事以外の要求はなかったか?サービスを遂行する上で家屋状況等で問題はなかったか?このような色々な視点からそのクレームを見なければいけません。例えば「ヘルパーの掃除が雑だ」と言うクレームが出たとします。それはヘルパーの質が悪いからでしょうか?必ずしもそうとは限りません。仕事量に対する時間数に無理があったのかもしれません。掃除の要求に変更があったかもしれません。時間内に終わらせる事ができない箇所が出たとも考えられます。このようにそのクレームを十分に分析しないと原因も判りません。例えヘルパーを変えても状況は変らず、結果再発防止には繋がりません。こういった品質管理を行なうことはクレーム数を減らし、スタッフの質を高め、顧客満足度を高めることになるでしょう。クレームはサービスの質を向上する大事な情報源です。 連載一覧 本当のQOLとは 2013年9月24日「クレームから学ぶサービスの質」 2013年8月19日「まだまだ素人です」 2013年7月18日 無料体験はこちら 資料ダウンロード