しかし、数は少ないが人材に困らない介護事業所もある。
適宜、応募の問い合わせがあり、介護職員の採用試験では倍率が生じている。
このような介護事業所に共通することは、常に働く介護職員等が後輩や同僚を気遣い、養成するスタンスが根づいている。
つまり、働く環境が素晴らしいといことだ。
介護職員が「離職」する最大の要因は「人間関係」であり、賃金が安いといった理由ではない。
その意味では、職場の人間関係と介護サービスの質には相互作用が働いている。
もっとも、介護に限らず「人間関係」の問題は全産業共通のテーマである。
業績の高い会社は、人間関係が良好でチームワークが良い。
職員同士が仲良ければ。仕事のパフォーマンスもよくなる。
介護サービスの「質」を考えるには利用者への対応と同時に、一緒に働く同僚・後輩との良好な関係作りである。
人手不足に困らない介護現場は、「人」が「人」を呼び込みリクルート活動をせずに済む。
単純ではあるが、まずは職場の人間関係が良好か否かを再確認してから、介護サービスの質を考えてみてはどうであろうか?