今春、身体障害1級、障害区分4、車いす利用のA氏から、アパート探しを頼まれた。
1人で住むに至った理由はここでは語らないが、希望に添えるように相談しながら探した。
約3か月半かかった。アパートの居室は一階。
部屋に入るまでにバリアが数か所ある。
A氏は妥協した。A氏には、生活保護法上、転居時、生活に必要な家財を購入する費用が若干出る。
アドバイスのつもりで、家財はまとめて購入すると低額で抑えられることを伝えた。
「暫くは不便でも、自分で1つずつ揃えたい」と回答。
ひと月に一度訪問させてもらっているが「今度は、洗濯機を買いますよ」と、選ぶことを楽しんでいるように見えた。
自分の生活は自分で計画して徐々に作っていく。
一時、3畳間に住んでいたA氏とは違う力強さが感じられた。
できる力を奪わない。
私自身も含め、介護職員等ができることを手伝っている場面は多いと聞く。
利用者の方と話し合い、できること、できるかもしれないことを1つでも多く見つけ、共に行う介護、する介護に近づくことが利用者本人の喜び、自立に繋がる筈だと振り返っている。